

相手の承諾を得たいとき、単純に要請するよりも、まず小さな要請をし、その後に大きな要請(本来の要求)をするほうが承諾を得やすいことが分かっている。
このように段階的に要請を行う承諾誘導の手法をフット・イン・ザ・ドア・テクニック(段階的要請法)という。
人は一度何らかの要請を承諾すると、二度目の要請を断りにくくなる。
そのため、はじめの小さな要請に応じると、その後の大きな要請にも応じやすくなるのだ。
■ 買うつもりはなかったのに
たとえば、あなたがふらっと立ち寄った洋服屋に仕立てのいいスーツが飾ってあったとする。
足を止めて眺めていると、店員が寄ってきて「ご試着してみませんか?」と言ってくる。
「ちょっと見てただけですから」と断っても「きっとお似合いになりますよ」などと試着を促される。
何度も断るのも悪い気がして、試着だけならタダだからと、試着をしてみる。
着てみると確かにイイ感じ。「思ったとおりよくお似合いですよ」なんて言われると悪い気はしない。
その結果、買うつもりはなかったのにいつのまにか買ってしまった・・・ということになる。
■ 一貫性のある行動をしたいという欲求
人は最初の要請に対しての選択は自由です。承諾することも拒否することもできる。
しかし、最初の要請を承諾してしまうと、次の要請に対しては自由ではなくなる。
最初の承諾に拘束されるのだ。
なぜ最初の承諾に拘束されるのだろうか。
それは人が一貫性のある行動をしたいという欲求を持っているからだ。
私たちの社会において、一貫していることは望ましく、一貫していないことは望ましくないと考えられている。
行動に一貫性がない(言っていることとやっていることが違うなど)と
「よく分からない人」
「信用できない人」
「表裏のある人」だと見られてしまう。
それに対して、行動に一貫性があると
「知的な人」
「誠実な人」
「信頼できる人」と判断される。
フット・イン・ザ・ドア・テクニックは、この一貫性の原理を利用している。
最初の小さな要請を承諾して、その後の大きな要請を断ることは、「一貫性のない行動」だ。
一貫性を保つには、大きな要請も承諾しなければならない。
そのために「逆らいがたい強制力」を感じるのだ。
■ 営業の現場では・・・
セールスの現場でも、この心理テクニックは応用されている。
例えば、商品を1ヶ月無料で使ってもらい(小さな要請)、1ヶ月後に契約をお願いする(大きな要請)というのは、フット・イン・ザ・ドア・テクニックのよい例です。
また、トップセールスたちは大きな契約を狙う場合、関連する小さな(顧客にとってコストの低い)注文を取り付けることから始めることで、成約率を高めている。
例えば、まず誰もがやりたがらない仕事を引き受けると宣言してしまい、その後により大きな仕事を成立させる。
あるいは、最初はタダですと言って仕事をとってしまい、それをより大きな仕事にして次回は報酬をもらうのです。
相手の承諾を得たいとき、まずわざと大きな要請をして、相手に拒否させてから小さな要請(本来の要求)をすると、承諾を得やすいことが分かっている。
このような承諾誘導の手法をドア・イン・ザ・フェイス・テクニック(譲歩的要請法)という。
わざと大きな要請をして、相手に拒否させてから小さな要請(本来の要求)をすると、相手にはこちらが「譲歩」したように見える。
すると「相手が譲歩したのだから、こちらも譲歩しなければ」という心理が働き、結果的に小さな要請を承諾するのだ。
■ お返しをしなければならない社会的ルール
私たちの社会には「返報性のルール」というものがあります。
「返報性のルール」とは「他人から何らか恩恵を受けたら、似たような形でお返しをしなければならない」という社会的なルールのこと。
このルールは私たちの社会に深く浸透しており、逆らいがたい強制力を持っている。
この場合は、譲歩も恩恵のひとつと考えられるため、譲歩された側は、譲歩してお返ししなければならないと考えるのだ。
■ 実験で明らかになった驚くべき効果
心理学者のチャルディーニらは、次のような実験で、ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックの効果を確かめている。
まず、実験者はボランティアを装い「これから非行少年たちを動物園に連れて行くのだが、2時間ほど手伝ってくれないか?」と学生に依頼した。その結果、17%の学生がこの依頼を承諾した。
次に、この依頼の前にもっと大きな依頼をしたらどうなるかを調査した。
実験者は、まず「2年間にわたり毎週2時間、非行少年たちのカウンセラーをしてくれないか?」と学生に依頼した。
もちろん全員がこのやっかいな依頼を拒否した。
続けて実験者は、譲歩するかたちで「では、これから非行少年たちを動物園に連れて行くのだが、2時間ほど手伝ってくれないか?」と依頼した。
結果、50%の学生が小さな依頼を承諾した。つまり、承諾率は3倍に跳ね上がったのだ。
■ 営業の現場では・・・
セールスの現場でも、この心理テクニックはよく使われている。
例えば、顧客に見積もりを出すときに、すこし値引きを押さえ気味にしておく。
そして、顧客から値引きの要請があったときに、「譲歩して」本来予定していた金額まで引き下げるのだ。
この場合、最初の見積額が大きな要請で、二度目の見積額が小さな要請(本来の要請)というわけです。
【事例紹介】
見積りを通すのがヘタだという人がいる。聞いてみると
「正直に見積もりを出してしまい、そこに値引きを要求されたので、利益がほとんど出なくなってしまいしました」とか
「かなり多めに利益を乗せたので、『全く話にならん』と激怒されて、クライアントにつっかえされました」と言う。
いくらドア・イン・ザ・フェイス・テクニックと言っても、法外な金額を提示してしまっては、その時点で交渉は決裂してしまう。
最初に提示する金額は、理論的にまっとうですが、ちょっと高めという程度がいい。
まっとうだが、高めの金額を提示して、すぐさま本来の要求額を提示し、そこでクロージングする。
このやり方が最もドア・イン・ザ・フェイス・テクニックを効果的に活用できると思う。
さらに大切なのは、なぜ急に減額したのかという理由。
| 以下の4つを理由にすることが多い。 | |
| @自分がやってみたい仕事だから A自分の経験、知識になるから B将来に期待して(特にベンチャー) C成功報酬をもらう |
→仕事に興味があるから、とにかく受注したいと述べる。 →自分の将来に役立つから受注したいと述べる。 →御社の将来性に期待して受注したいと述べる。 →現在の報酬は少なくても、成功した際に報酬をいただくから と述べる。 |
大切なのは、交渉相手にすぐさま納得してもらう理由を用意しておくこと。
その理由がまっとうだからこそ、クロージングがうまくいくのです。
相手が認めやすい提案をして、それに承諾したら次々とオプションを要求していく方法です。
欲しいと思っていた珍品のアンティーク時計が格安で売られている。
「すみません。こんにいい時計がどうしてこんなに安いのですか?」
「これは企業努力で安くしているんですよ」
"こりゃ、ラッキー!"と思って、くださいと言ったとたん、
「実はオーバーホールはしていません」
「保証書はありません」
「表面にキズが多いから磨いた方がいいですよ」
と次々にオプションが提案された。
こう言われると、"やっぱりそうした方がいいよなー"と思って受け入れてしまう。
結果的にはとんでもない金額になってしまった。
人間は自分が決めたことには責任をとらなければいけないと考える傾向が強い。
それが最初に提示された条件に予想外の変更が加えられたとしてもそう考える。
こうした心理を応用したのが、「ロー・ボール・テクニック」です。
ロー・ボール、つまり、受け取りやすい球をまず捕らせてしまえば
次の要求も受け入れざるを得ないという意味です。
心理学者のホーニックたちは、このテクニックを調査のリクルーティング(被験者を集めること)に応用できないかと考え、次のような実験をした。
まず18歳以上の男女を無作為に選び、彼らに自分は調査の専門家ということを伝え、アンケートへの協力を依頼する。
ただし今ではなく、被験者が望む時間に改めて電話するという手はずにする。
これでOKと言った人に、すぐさま電話をかけ直して、実は個人のプライベートな情報をお聞きしたいという趣旨を言い忘れたと付け加える。
驚くべきことに、最初にOKと言った人の70%がプライベートな情報提供にも承諾し、所得やセックスなどについての質問にも答えたと言う。
【事例紹介】
人というのは安く買い物をするのが大好きです。だから売り手は、あの手この手を使って、消費者を誘惑する。
ここではロー・ボール・テクニックを使った誘惑のテクニックを紹介します。
まずはバーゲンセール。掘り出し物、特価品、大安売りという意味です。
チラシが新聞に入っていたり、POPが店内に貼られていたりすると、なぜか、
"今買わないと損かも"
という気持ちになる。特に、季節の終わりとか、閉店在庫処分などと書かれているとなおさらです。
しかし実はこれ、店側の都合で、在庫処分のために行われていることが多いのだ。
次は値引き。
最近は消費税還元というフレーズをよく目にする。
時計などの高額商材を買う時には、消費税は意外に高くついてしまう。
こういう時、消費税還元はとても重要な購買のトリガーとなる。
またユニクロがやって成功したのが「おまけ」。
何枚か商品を買うと一枚おまけがついてくる。もう一枚欲しいために、つい必要のないものまで買ってしまったりする。
これは完全に店側の戦略にはまってしまっているのだ。
実はユニクロは、返品費用をかけないために、在庫を処分する必要があります。
また単品のロットが多いため、売れ残るくらいなら、本当はタダでも持っていって欲しいのだ。
最後に「2000円より」という表現。
これにもよくひっかかってしまう。受け手はこの2000円を提示価格だと思ってしまうからだ。
実際勘定書きを見てみたら、これよりも高い値がついていたということがよくある。
相手がイエスと言ってしまう質問を繰り返すことで、同意させてしまう方法です。
イエスと言わざるを得ない質問を繰り返されていると、自然とイエスと言いたい気分になってくる。
そして、肝心な提案をされた時も、ついイエスと言ってしまう。
特に初対面の時はイエスと言わされ続けていると、「この人とはものすごく話が合うな」と思わされてしまう。
これをイエス誘導法という。
心の構えのことをメンタル・セットと言うが、相手がノーというメンタル・セットを作る前に、イエスのメンタル・セットを作ってしまおうという心理的なテクニックです。
これはプレゼンが終了しクロージングに入る、まさにその時に行うと効果的です。
与件を確認するというのも手です。
与件は相手が提示した条件なのだから、ノーと言われることはまずない。
また自分たちの提案が、その与件を充たしていることをプレゼンの参加者全員に認識させるという意味でも効果的です。
また、絶対正しいことを確認していくのも手です。
例えば、マーケティングのセオリーなどを利用する。競争地位や参入戦略などは、セオリーによって確定することが多い。
こういうところは同意が得られやすい。
また相手にとって有利な情報を確認していくのも効果的です。
・相手の商品がどこで売れているのか。
・その商品を誰が買っているのか。
こういう情報は、相手が持っている情報とほとんど同じはずですので、これを利用して、イエスのメンタル・セットを作り上げるのです。
■ どちらのパソコンを買いますか?
あなたは、仕事で使うパソコンを買いに、近所にある家電チェーンのA店に行きました。
A店の店員によると、ビジネス用ならばX社製のパソコンがおすすめだとのことです。
店員は、次のような説明をしました。
「高機能と信頼性を追求したビジネス向け省スペース型PCです。
CPUはPentium4、メモリは512MBを搭載し、最新のWindowsXPも快適に動作します。
省スペース型なので、デスクの上に置いても場所を取らず邪魔になりません。
DVDも標準で装備しています。値段もかなり安くなっておりますので、非常におすすめの機種です。」
次に、あなたは別の家電チェーンです。B店に行きました。
B店の店員は、Y社製のパソコンがおすすめだといいます。
店員は、次のような説明をしました。
「ビジネス用途でも安心して使用できるように、信頼性を追求した省スペース型PCです。
CPUはPentium4、メモリは512MBを搭載し、WindowsXPも快適に動作します。省スペース型なので、デスクの上に置いても邪魔になりません。
欠点は拡張性が低いことですが、基本装備が充実しているので、特殊なことをするのでなければ拡張の必要はありません。」
説明を受けたパソコンは、どちらも機能的にも価格的にも差はありません。
あなたは、どちらのパソコンを買いますか?
■ 一面呈示と両面呈示
A店の店員とB店の店員の説明には、ひとつ大きな違いがあります。
A店の店員は、パソコンの良い面だけを説明しています。
説得する側にとって都合の良い面のみを示すのを一面呈示といいます。
一方、B店の店員は、パソコンの良い面だけを説明するのではなく、悪い面も説明しています。
説得する側にとって都合の良い面のみを示すのではなく、都合の悪い面も合わせて示すのを両面呈示といいます。
あなたが買おうと思ったのは、一面呈示をしたA店ですか?両面呈示をしたB店ですか?
■ どちらの呈示方法が効果的なのか
一面呈示と両面呈示では、どちらのほうが説得効果が高いのでしょうか。
実は、どちらが高い説得効果を発揮するかは、説得する相手によって異なります。
現在までに行われた実験によると
説得する相手が自分と同じ意見(つまり、相手が自分の意見に賛成)の場合
相手が説得する内容に詳しくない場合、説得の内容が複雑ではない場合
一面呈示のほうが説得効果が高くなります。
逆に
説得する相手が自分と異なる意見(つまり、相手が自分の意見に反対)の場合
相手が説得する内容に詳しい場合、説得の内容が複雑な場合
両面呈示のほうが説得効果が高くなります。
両面呈示には「逆説得」に対しての免疫を作る効果もあります。
逆説得とは、意図する説得とまったく反対の説得が行われることです。
例えば、競合他社の営業担当者は、あなたの商品やサービスの弱点を指摘することで、優位に立とうとするでしょう。
事前に両面呈示で悪い面(弱点)を示しておくと、逆説得に対する免疫ができ、逆説得されにくくなることが分かっています。
■ セールスの現場では
■ セールスの現場では
セールスの現場では、両面呈示をしたほうが効果的な場合が多いでしょう。
説得する相手が自分と同じ意見ということはまずありませんし、最近の顧客は十分な情報量を持っていることが多いからです。
また、悪い面をあえて開示するという姿勢は、誠実で公正で信頼できるとみなされます。
そのため、説得メッセージの信用性が高まり、結果的に説得効果が高まることになります。
さて実際の場面を考えてみよう。
例えば、商品のパッケージにキャラクターが提案されたとする。
そして、「このキャラクターは人気がありますし、認知度も高いので、これを商品のパッケージに使えばゼッタイ売れます」と言われたとしよう。この場合、「じゃ、やりましょう」と即答するか?
たぶんそうは言わないで、「このキャラクターを使う時の、デメリットも提示してくれませんか」と言うだろう。
権利はどこが持っているのか、費用はいくらか、使い勝手はどうなのか。
そういったデメリットに関する情報もなければ判断できない。
同様に、ネットビジネスが提案されたとする。
「ネットビジネスは顧客が集まればいろいろなヒジネスができる有望なビジネスです」と言われても、確かに魅力的だが、それと併せて、どのようにキラーコンテンツを作ったり、顧客を集めたりするリスクも聞いておきたい。
経験上、魅力的な提案であればあるほど、その提案に併存するリスクやデメリットをしっかり話した方が信用される。
いや、むしろリスクやデメリットを詳しく話した時の方が仕事として成立する可能性が高いような気がする。
サクラを使って賛成の雰囲気を意識的に作り、そのムードや勢いによって決定に持ち込む方法です。
サクラは文字通り「桜」と書き、お客のフリをして他のお客の気持ちをくすぐる人のことを言う。
心理学では、サクラを使って説得すると、説得しやすくなることが確認されている。
もちろんサクラは多いほど効果的ですが、少なくても3人以上いればよいとされている。
これをクロージングの場面に応用して、賛成と発言したり、支持を表明したり、拍手や賛成の挙手をすることをバンドワゴンアピールという。またこの効果をバンドワゴン効果という。
バンドワゴンというのは、大きな祭りのパレードに登場する楽団車のこと。
このクルマが来て、演奏がはじまると、それまで冷静だった人の気持ちもウキウキしてくる。
この気持ちの変化を誘発するところから、バンドワゴン効果と言われるようになった。
この効果を利用したクロージングのやり方はいろいろとある。
まず味方を使う方法。
プロジェクトチームでフレゼンする場合は、こちら側も大人数となる。
その中でも営業の役割をする人たちは、クライアント側とも顔見知りなので、こういう人たちをサクラにして賛成させる。
またクライアント側にあらかじめシンパを作っておくのも効果的。
勝つ時のコンペティションというのは、事前にシンパを作り、その人たちから得た情報をもとに企画を練り上げた時が多い。
またプレゼンの意志決定者に根まわししておいて、その人に賛同の意を述べてもらうとサイコー。
これが最も効果的です。
権威を立てて、その威光を利用してクロージングする方法です。
医者や弁護士、大学教授など、その職業を聞いただけで尊敬を集める人たちがいる。
実際、すごい人なのだろうが、それ以上に、勝手に"すごい"というイメージを膨らまれてしまう。
「さすが大学の先生だけあって、凛々しい顔をしているわ」
「弁護士なんだから、さぞかし正義感の強い人なんでしょうね」
このように、その人物に際立った特徴(外見や職業)があると、そのイメージで他の面まで評価してしまう。
これをハロー効果という。あるいは後背効果、後光効果などとも呼ばれる。
アメリカのシンガーという心理学者が大学教授に行った実験があります。
これは大学教授に女子学生の写真を見せて、その魅力が成績にどう反映するかを試したものであった。
実験の結果、美人だと評価された学生ほど、成績も良いことが分かった。
これは、美人という外見的な特徴がハロー効果となって、成績に反映したことを意味する。
この効果を利用してクロージングする場合、引用が効果的。
自分で考えたことであっても、権威の意見を引用して説得すると、説得力が格段に高まる。
また自分たちの提案の監修を、権威にお願いするというのも効果的です。
プレゼンの冒頭で、権威の監修を受けたと言うだけで、提案への興味や信憑性は高まる。
さらに、プレゼンのチームリーダーを権威にお願いするというのも効果的です。
実際のプレゼンの場に、権威(例えば大学教授)に同席してもらえば、効果は絶大です。
【事例紹介】
引用というのは、とても効果的な説得のテクニックです。
3つの引用のテクニックを紹介します。
まずは発言を引用するというものです。
自分が思ったことをそのまま述べても、あまり説得力はない。
そこで同じようなことを言っている権威の発言を探す。そしてその発言を引用しながら、自分の意見を述べるのです。
「・・・というのは○○大学教授のX氏の意見ですが、これを参考に考えると、・・・のように言えると思います」
こう言えば、まさか自分の意見の方が先に思いついて、それの説得力を増すために、権威の意見を探したとは思われないだろう。
この場合、大学教授や著名な言論者からの引用ですと、さらに説得力が増すようだ。
次は図版の活用。
図版というのは、理論が視覚化されているので理解してもらいやすい。
また図版というのは作るのに大変な手間がかかるので、権威のそれを引用すれば手間が省ける。
例えば、競争地位を確定する時に、リーダー、チャレンジャー、ニッチャー、フォロワーの特徴や戦略セオリーがまとめられている図版を使って、それに自分の考えを加えて説明している。
こうすると、権威の図版であるのに、まるで筆者の図版のように思ってもらえる。
だから、説得力は何倍にもなるのだ。
3つ目は理論の活用です。
権威の理論を、それに基づいて具体的に企画してみる。
例えば、ブランディングでは、自分が支持している理論に基づいて、自分のクライアントの場合を当てはめて考える。
これは理論の新奇性と権威のハロー効果の両面で、とても効果的です。